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2018年10月28日 (日)

3516 ニーズとは

一言でニーズと言ってしまいがちですが、ニーズにはその強さに応じたレベルがある筈です。モノが売れない背景には、このニーズの強さへの読み違いもあると思うのです。例えば若者のクルマ離れによって、車があまり売れなくなってきています。高い燃費性能や安い価格を掲げても、最早それに飛びつくユーザーは少ないでしょう。なにしろ、今やそれが当たり前であり、メーカー間の性能や価格の差別化は行き詰っているからです。むしろ、ターゲットを極端に絞ってのデザイン(例えば外観の可愛さ)戦略が上手く当たっている例も散見される程です。

さて、ニーズには基本的欲求(生理的欲求)に基づくものがあり、それが最も強い筈です。例えば食欲を満たす食品産業があります。しかしながら、実際の市場では近所のスーパーで購入する基本食材市場とは別に、いわゆるグルメ市場が存在します。しかも、グルメ食材を使った料理やグルメ店で外食をする「プチ贅沢」が、今やすっかり日常になってしまい、この国の食生活も贅沢なものになってきました。つまり、基本的なニーズの「底上げ」が生じた訳です。

ニーズには、基本的なものの上に、余裕が出来れば欲しいモノというレベルがある筈です。基本的な耐久消費財の上のレベルには、デザイン性や機能の高い家電や性能の高いスマホやあるいは、高級車などと言うものが思い浮かびます。これらのニーズレベルに基づく市場は、利益性も高いのですが、一方で景気の影響をまともに被る市場でもあります。

ニーズレベルの最も高い場所にあるのは、たぶん「趣味に基づくニーズ」でしょうか。なにしろ、趣味人にとって、自分の趣味に注ぎ込むお金など、惜しくも何ともないのでしょうから・・・。しかしながら、多くの趣味にはブームという魔物が関係しているのも事実です。

A.マズローは欲求を5段階に分け、人は常に上位の欲求を求めて行動すると説きましたが、投稿者としてはその背景には常に「満足感への飢餓」があると見ています。満足感が得られた時、人は脳内に快楽物質(エンドルフィン等)が分泌され、更なる満足感を求めて行動するというサイクルを繰り返しています。そう考えると、市場にモノを送り出す側としては、常に顧客が感じるであろう、製品(や商品)から得られる満足度には、最大限敏感であるべきなのでしょう。

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