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2019年1月10日 (木)

3545 効率なんて〇〇喰らえ

技術屋の価値観の全ては「効率」というKWに集約される様な気がします。機械のエネルギー効率や設備の熱効率、あるいは製造設備等でのシステムでの費用対効果という効率で、システムの善し悪しを判断するのが技術屋だからです。しかしながら、残念な事に現代社会は、この効率という概念を、社会システム全体に持ち込んでいるのです。社会インフラはもちろん、本来効率という言葉が馴染まない教育システムにさえ、この効率が持ち込まれているのです。その背景には、社会システム全体が「カネ」もっと正確には、税金を主とした「カネ」で動いている「装置」となっている事があるでしょう。つまり、ほぼ全ての価値や価値観を、取り敢えずは「カネ」に還元する必要があるのが現代の社会システムという事が出来そうです

しかし、もちろん価値観が「カネ」という価値とは相反する場合も多いのです。例えば、人々の健康に関する社会インフラです。少し前、水道事業の民営化の可否という議論がありました。飲み水の品質を、経済効率だけで民営化してしまうのは、水質の確保という点では大いに不安です。何より、今の老朽化した水道インフラをかなりの税金を注ぎ込んで更新して行かなければならない状況での民営化は論外でしょう。

さて、教育システムです。教育こそ効率には全く馴染まないシステムの筈です。というより、全く相反するものでしょう。効率の良い教育とは、より少ない教員や学校設備で、最大の学習効果を得るものだ、と全体を見る政治屋や官僚は言い張るでしょう。しかし、そのシステムから落ちこぼれそうだったり、落ちこぼれてしまった人達を救うには、役人が考えるより何倍もの投資が必要な筈なのです。効率追求のシステムでは、教育全体の底上げはおぼつかないのです。

同様の事が、医療システムにも当てはまるでしょう。3分診療で、検査データだけで診断し投薬する医療は、確かに効率的ではありますが、同じ医者が同じ患者を診続ける「主治医」制度には大きなメリットがあると思うのです。というのも、教育同様全ての人には、それぞれの体質があり、医療はそれに真正面に向き合う必要があるからです。バイタルデータだけに基づく医療は、万人の平均値からの逸脱情報しか提供しませんので、その人の個人データの来歴を無視しがちになるのです。効率を全てのシステムに持ち込むのは間違いだ、と言うしかありません。

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