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2019年3月 4日 (月)

3562 中小企業にも手の届く技術

年間何度かの展示会を冷やかします。元々は修理屋、その後はモノ造り屋で今は環境屋・再エネ屋に変身したつもりなので、殆どの展示物に興味が湧きます。展示会での展示で感ずるのは、それらの多くが夫々に「大き過ぎる」という点でしょうか。使われている技術も複雑過ぎますし、実際の製品サイズ自体も大き過ぎると思うのです。つまりは、大型化や大規模化による高い効率を狙っての方向性が強すぎる様な気がします。

しかし、効率を云々する上で考えてみなければならないのは「部分負荷時の効率」でしょう。例えば、折角大きなサイズのバイオマス発電所を作ったとしても、夏冬や昼夜の負荷変動によって、ある時期や時間帯に2-3割程度の低負荷で運転せざるを得ない事もあるでしょう。全てのプラントは、例えば80-90%の負荷時に最大効率(例えば発電所の熱効率で言えば40%)が発揮できる様に設計されている筈ですから、2-3割程度の低負荷では、効率が大きく落ちてしまう羽目に陥るのです。

それを防ぐには、小さな規模のユニットを多数(複数)組み合わせて、部分負荷時には運転する台数を減ずるという方法が有効です。その意味では、メーカーにはユニットの最小サイズを見極めるという作業をお願いしたいのです。つまり、実用的(経済的)に実現可能な最小サイズは一体どの様な大きさになるのかの見極めです。例えば、バイオマス発電ですが、大型のものは例えば数千キロワットの出力を持つものが普通ですが、経済的に運転可能な数kwから数十kw程度のユニットが開発可能であれば、1台を使った家庭用から10台位を組み合わせた企業の自家発電所までカバーが可能となるのです。現状はと言えば、大規模な木材加工場では、廃材を活用した部分的な自家発電と熱併給システムが実用化されてはいますが、プラント価格が高い方の数億円に上りますので、多額の公的補助金に頼らなければ、経済的には成り立たないプラント設計となっているのです。

大量生産によって、小型プラントの価格を下げて、台数を徐々に増やしながら必要な台数の導入が可能となる枠組みが是非必要でしょう。その結果、夫々の技術が「中小企業にも手が届く技術」となり、この国全体としても技術力の底上げが可能となると思うのです。中小企業が、部品の下請けに留まっている限り、この国の産業の未来は暗澹たるものになるでしょう。

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