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2019年3月30日 (土)

3572  悪夢の再来

B社のベストセラー機の連続事故で思い出した事故例があります。それは、94年にK牧空港で起きたC華航空機事故です。この機体は、B社製ではなくAバス社製だったのですが。思い出した理由は、今回の連続事故もC華航空機の事故も、いずれも自動操縦装置(MCASまたは類似のシステム)とパイロット操作の「相反」の結果、機体の姿勢が異常に下げ、または上げの状態になって墜落に至ったという類似性なのです。水平尾翼は、翼後端についているいわゆる「エレベータ」と言う補助翼で機種上げ、または下げを操作できるほかに、翼の付け根自体に軸があって、水平尾翼の固定部分ごと回転する様にもなっているのです。水平尾翼全体の操作は、自動操縦装置と結びついている様で、これがMCASとパイロットの操作が相反する結果となっている様なのです。
B社の事故では、センサーが上昇角(仰角)が過大であると間違って検知し、結果として失速を防ぐために水平尾翼全体が機首下げの方向に動き、エレベータで必死に機首上げを操作したパイロットの意志に反して急激に機首を下げて地面に激突したのでした。一方C華航空機事故では、着陸態勢に入っていた同機が、パイロットの着陸操作をした際に、自動操縦のスイッチを切り忘れて、MCASが急激な機首上げを指示してしまい、同機はほぼ垂直に急上昇した後にキリモミ状態で地面に激突したのでした。
この2つに事故に共通するのは、パイロットと自動操縦装置の相反(喧嘩)であるという点です。つまり、自動操縦装置はパイロットの操作を支援するものに留めるべきであるのに、そうではなくて操作の相反を招いてしまったという点が、「悪夢の再来」と書いた所以なのです。MCASは、操作の相反を検知した場合は、自動操縦モードを解除し、パイロットの操作を優先すべきだったのです。今回の事故につながったB社のソフトウェアの誤設計は、C華航空機事故に学んでいなかったという点で厳しく糾弾されるべき事例だと言うしかないでしょう。

 

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