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2019年3月21日 (木)

3567 変更点管理

前職で航空機産業に関わっていた事もあり、B国のB社の旅客機が引き起こした連続事故を心配しています。投稿者は、単なる元構造屋であり、その中でも一生産技術者でしかない立場で想像するだけですが、この事故は、たぶん変更点管理の問題に還元できるのでないかとみています。変更点とは、それまで作っていた製品に何らかの理由で、ある時点から変更を加えるポイントを指す言葉です。つまり、それまでとそれ以降の製品の間には明確な違いがあると言う意味なのです。
変更には、何か問題があってそれを修正するもの。車で言えば1)リコールがそれに当たりますが、その他にも2)市場価値を上げるための改良、3)製造コストを下げるための「カイゼン」などが考えられるでしょう。今回問題を起こした旅客機のケースは、2)に該当すると想像しています。つまり、これまでの機材に比べて燃費を向上し、パイロットにとっては自動化率を高めより操縦し易くする等、多くの改良を加えた機体だった筈です。
しかし、安全性を特に重視する旅客機の場合、実は一足飛びの改良には、大きなリスクも絡んでいる筈なのです。例えば、表面に現れない「潜在的不具合」が、確率の問題で何万回かの飛行でしか出現しない、稀なケースである場合が例示出来るでしょう。巷間噂される、仰角センサーの誤動作が原因であるにせよ、事故を起こすまでは誰もそれに注目することは無かった訳です。しかし、新型機になって操縦システムの自動化率が上がった事は事実であり、それはとりもなおさず重要な「変更」でもあった訳です。
B社が、新型機を競争相手であるA社に先駆けて、いち早く市場投入しようと焦り、確率的な不具合の発生(例えばセンサーの特性のバラつきやシステムのソフトウェアバグ)に思い至らなかったとすれば、それは明らかに変更点の管理が不十分であった、という誹りを甘んじて受けなければならないのです。車の不具合は、最悪でも動かなくなるだけなのでしょうが、旅客機の場合は一時に多くの人命が失われる事故につながる事を私たちは再度銘記すべきなのでしょう。

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