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2019年3月28日 (木)

3571  空飛ぶ車を嗤う

自動運転車の次は、空飛ぶ車だそうです。人間の欲望は一体何処まで膨らむのでしょうか。先日、出張で空の便を使いましたが、帰路は前線の影響で酷い乱気流に巻き込まれて寿命が少しばかり縮まってしまった様です。移動手段には、古くからある鉄道、その後急速に普及した車、20世紀に入ってからの発明である飛行機がありますが、その飛ぶ車とは翼の浮力に頼らない、それを飛ぶパーソナルな移動体という事になるのでしょうか。
しかし、鉄道を線路上といういわば1次元の自由度を持つ乗り物、車を広がりを持つ道路網を2次元の自由度を持って移動する乗り物、飛行機や空飛ぶ車を3次元の自由度を持つ乗り物、と単純には定義できないのは、リスクを考える上では、リスクを次元の自由度の累乗、つまりは鉄道のリスクの3乗程度という想定は明らかな間違いだと言うしかないのです。というのも、確かに空間の自由度は2次元から3次元への展開なのですが、それを飛ぶためにメーカーなり運航者がどれだけ神経をすり減らしているかを考えてみれば単純ではない事が理解できるでしょう。飛行機を運行するためには、単なる空路という空間の交通整理だけではなく、気象条件という人間にはコントロール出来ないファクターが最大のリスク要素となって立ちはだかるのです。
ベテランのパイロットであれば、気象の急変にもある程度は対処できるでしょう。しかし、積乱雲やダウンバーストや地形に伴う乱気流などに遭遇して、事故を起こしてしまった例は、数多存在する筈なのです。
それを、気象に関する知識も無く、3次元の操縦にも習熟していない素人ドライバーが、空飛ぶ車に乗り込むなど、まさに自殺行為以外の何者でもないでしょう。どうしても、空中に浮き上がりたいのであれば、数センチだけ浮き上がるホバークラフト型の車でも作れば良いのです。ホバークラフト型だと、構造上「ゴム製のスカート」が必要なので、衝突事故の際でも被害はかなり軽減できそうです。空飛ぶ車が、たとえ数メートルでも飛び上がる事が出来て、それが時速数十㎞の速度を出して移動すると仮定した場合、事故を起こした場合は、人命に関わる事故になるのは不可避でしょう。安全上からも、空飛ぶ車は絶対実用化されないと断言しておきます。砂漠や、海の上でレジャーととして遊ぶ分には、他人を巻き込まない範囲でなら自己責任でどうぞと言うしかありませんが・・・。

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