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2019年6月17日 (月)

3605  平和の礎としての環境

一般にヒトは、他の生き物に比べて知恵が高度に発達していると信じられています。確かに高度に発達した(してしまった)科学技術で人類を月に送る事さえできました。しかし、一方では科学技術をネガティブに利用もしてきました。それは、戦争の道具としての大量殺戮兵器の開発であり、原子力を破壊のために悪用した原水爆であり、そして何より環境破壊だと言えるでしょう。
しかも、人類は歴史が始まって以降、地表や海洋に、勝手に国境という線を引き回し、隣国や他国との数々の諍いを展開してきたのです。もちろん、それらのいくつかは周囲の国々も巻き込んで、大きな戦争になった事も多かったのです。最後の世界大戦が終わっても、大国同士のイデオロギーの対立は、途上国同士の代理戦争という形で、今の時代に至っても解決の方向に向かう兆しは見えていないのです。その意味で、人類は高度に発達したと自負している知能を使っても、未だ「絶対的な平和に至るプロセス」を発見してはいないと言えるでしょう。戦争というプロセスでは、通常関係国が勝者と敗者に分かれるため、多くの場合勝者の論理がまかり通る事になり易いのです。この国も、先の大戦後B国に占領され、その占領政策の後遺症が未だに基地問題などとして尾を引いてもいるのです。
しかし、環境問題に関しては少しだけ望みがあるかも知れません。というのも、環境問題では人類全体が被害者であり敗者になるからです。大気が汚れ、CO2が増えれば、呼吸器系の病気が増え、気候も激烈になってくるでしょう。また、水が汚れれば川や海の生き物が消え、やがて汚れた水を飲む私たち自身の体の中にも異変が生じるでしょう。今私たちが苦しめられているアレルギー疾患や原因不明とされる難病のかなりの部分には、微量の(環境ホルモン等の)環境汚染物質が絡んでいる可能性すらあるのです。人類全体も、他の生命同様に被害者であるならば、その人類が結束して対策を打つには、あまり抵抗は無い筈でしょう。最近でも、G20で海洋プラスチックの問題が取り上げられていた様ですが、ただ残念な事は多国間の協議では、そのルールが緩やかで、しかもその歩みが非常に緩慢な点でしょうか。この国が、やるべき事は多国間の約束を順守することではなく、出来る限り前倒しして他の国々の範になる事だと思うのです。それこそが、この国の(今は中身が薄いが)環境立国としての自負を裏付ける行動なのです。その意味で環境は、取り敢えずの全世界協働の礎にはなり得るイシューだとは言えるでしょう。

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