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2019年6月18日 (火)

3606 平和の礎としての環境2

続きです。航空機による交通が便利になって、地球のサイズが有限であるという認識が広まるにつれて、いわゆるグローバルな視点の共有が浸透してきた様に思います。なにしろ、1万メートル上空の旅客機の窓から眺めれば、地球が丸い事は容易に理解できますし、数回の食事をし、少しウトウトしている間に別の大陸に到達できる訳ですから、地球というものを意識しない訳にはいかないでしょう。
窓から見える地表に、もちろん「国境」などが引かれているのが見える筈もなく、連続した陸地や海が見えるだけなのです。人間の往来を阻む、急峻な山脈が国境になっている場合も多いのですが、一方では砂漠の真ん中に、緯度や経度で勝手に線引きされている国境も多いのです。これらの直線の国境引きには、旧宗主国(大国)の意向が強く反映されていて、多くの場合この国境を挟んで、悲しい同じ民族同士の紛争も絶えないのです。
しかし、地勢学的境ではない人間が引いた国境は、間違いなく「環境の境」ではない筈です。そこには、全く同質の砂漠が広がっているでしょうし、事実動物たちは自由に国境を跨いで移動していることでしょう。上に書いた険しい山脈や海洋が、境としての大きな環境の違いを生んでいる場合でも、今や長いトンネルや国際間のフェリーなどによって、両地域の往来が活発に行える時代でもありますから、今や地球上には地勢学的な境はますます色が薄くなってきてもいます。
その意味で、今や地球はOne Worldであると考えざるを得ない時代になったのです。
ある国の大気汚染物質やPM2.5が、季節風に乗って海を越えれ襲来する時代です。海洋は繋がっていますので、ある国で投棄されたプラスチックごみは、世界の海を漂い続ける事でしょう。今や、国同士がお互いの利害を主張し合っている時代ではないのです。環境悪化に立ち向かうために、全ての国が協力し合わなければならない筈なのです。その協業が、ひいては平和の礎に繋がる活動になれば更に理想でしょう。なにしろ、立ち向かうべき共通の敵(環境悪化や気候変動)が見えている訳ですから、利害は完全に一致しているでしょう。その利害に割って入るのは、やはり経済的な利害の対立でしょうか。その象徴としての、石油資源の偏在と利権争いが、20世紀を通じて国際協業を邪魔してきましたし、21世紀に入ってもそれが続いています。主に太陽光エネルギー(再生可能型エネルギー)だけに頼る世界の到来が待たれる所以です。

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