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2019年7月 2日 (火)

3619 比喩4

何故、現代の世相を何かに喩える必要があるかといえば、それは今の状況が既に「手遅れ状態」なのではないかとの危機感があるからです。何かの事態が進行し、後戻りできない点をPONR(Point of no return)と呼ぶ事がありますが、コト環境問題に限って言えば私たちは、既にこのPONRをかなりの程度踏み越していると考えるしかないと思うのです。
例えば、温暖化に伴って生じている気象の激烈化に関して言えば、少し前から天気予報で「線状降雨帯」と言う言葉を頻繁に聞く様になったのに気が付きます。これは、強い降雨をもたらす積乱雲が列状になって連なり、それが同じ地域に次々に流れ込んで、記録的な豪雨となる現象で、今九州を襲っている様に東西方向に連なる場合だけではなく、少し前に広島県を襲ったケースの様に南北に連なる場合もある様なのです。いずれにしても、この現象が頻発するのは、雲を生み出す海洋の水温がある限度を超えて上昇している事に原因があると思われます。雲は、海水が蒸発して水蒸気になり、それが上空で凝縮して生ずる現象ですので、海水温の上昇で蒸発量が増えるのは、小学生でも理解できる筈です。
では、どの程度の蒸発量になれば、線状降雨帯が発生するのかに関して言えば、実のところ気象学でも正確に解明されている訳ではなさそうです。というのも、海水の蒸発と積乱雲の連続的な発生との間に、はっきりとした因果関係がまだ見つかっていない事が原因だと思われます。蒸発が起こってから、雲が生まれる事の間には間違いない因果関係がありますが、それが線状に並び連続した降雨を起こすためには、雲を運ぶ風(気流)も重要な役割を果たすでしょう。例えば、前線は暖かい空気と比較的冷たい空気との接触部分であるため、それに沿って雲が発生し、整列するのは間違いないでしょう。しかし、ではどの様な気象条件が揃えば前線が生ずるのかについて言えば、大型の気象コンピュータでも十分には予測が出来ていないのが現状でしょう。
もし、正確な前線や線状降雨帯の予測が可能であるなら、近年の豪雨による被害のかなりの部分は未然に防止出来た筈なのです。一時期マスコミが、これらの狭い地域に集中する豪雨を「ゲリラ豪雨」と呼んだ事がありましたが、まさにゲリラ攻撃は「神出鬼没」である事が本質ですが、ネガティブな意味ではありますが、この比喩は正鵠を射ているとしか言えません。世界の政局が予測不可能になりつつあることと、気象現象のPONRを踏み越してしまった事に何かの因果関係があるのかどうかは知りませんが、投稿者には何か関係がありそうな「悪い予感」はあります。

 

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