« 3622  後戻りの方法3 | トップページ | 3624 休稿 »

2019年7月 7日 (日)

3623  後戻りの方法4

後戻りの方法に「惰力走行」という考えもありそうです。私たちは、戦後や高度成長期を通じて、それこそ寝食を忘れて努力を重ね、経済成長とそれに伴う生産・消費の拡大、並びにインフラの充実にまい進してきました。車で言えば、十分な加速の後に、やや十分過ぎる巡航速度に達したと考えても良いでしょう。環境負荷の高い社会の仕組みを、負荷のより小さい社会に後戻りさせるためには、ここらでアクセルを緩めた惰力走行も有効な手段だと思うのです。
惰力走行では、速度が徐々に低下するでしょう。経済や社会の仕組みが止まってしまう程速度を下げる必要はないでしょうが、少なくとも余分な空気抵抗を受けない程度までの減速には大きな意味があるでしょう。車で言えば、高速道で100㎞/時以上の速度で走るのではなく、例えば80㎞/時程度の巡航速度に下げる事を意味します。社会の動きに投影させるなら、生産や消費の勢いを緩めると言う行動がこれに当たるでしょう。食生活で言えば、食べたい時に、食べたいものを、食べたいだけ食べ、3割もの食べ残しを廃棄する生活スタイルではなく、必要な栄養を得ながら、生活習慣病を抑制できる食生活を目指すべきなのです。
これを、一般的な言葉で表現するなら、欲望を抑えた、節制の効いた生活をこそ目指すべきだと言いたいのです。輸送用トラックを高速道で100㎞/時以上速度で疾走させる事を前提にした輸送システムとするのではなく、80㎞/時で十分であるシステムをデザインすれば良いのです。食べ過ぎからの生活習慣病を増やし、医療費を徒に浪費する社会ではなく、時々は計画的な絶食も織り交ぜた食生活を目指すべきなのです。この絶食の期間こそ、食生活における「惰力走行」に該当するのです。
人口減少(人口増加における惰力走行期間)に入ったこの国で、相変わらずの大量生産を続けて、低価格で大量に売り捌くのではなく、時々は計画的な生産調整を行い、適正な在庫量や流通量に維持出来れば、モノは適正な値段で売れ、適正な利益も確保できるでしょう。消費者は、たまには店頭に商品が無くなり、入荷までに何日か待たなければならない事も甘んじて受け入れるべきでしょう。それによって、経済活動や社会の「惰力走行」も可能になってくる筈なのです。

|

« 3622  後戻りの方法3 | トップページ | 3624 休稿 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 3622  後戻りの方法3 | トップページ | 3624 休稿 »