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2019年8月23日 (金)

3645  森を捨てた人間

我々のご先祖は元々は森に棲んでいて、その後草原に進出・進化する際に二足歩行となり、ヒトになったと言われています。とは言いながら、ごく最近までご先祖様たちは、森につかず離れずに暮らしていたのでした。つい50年ほど前までは、私たちは山裾には植林して森林として木材を利用し、里のある平地との間には里山を「作って」その里山からも薪炭や山の恵みをいただきながら質素に暮らしていた訳です。
しかし、ある時期以降私たちは猛烈な勢いで、里山や森の破壊を始めたのです。工場用地や核家族化した人達が住む住宅を建設するためでした。それでも足りず、多くの都市近郊の農地も工業用地や住宅のために消えて行ったのでした。いわゆる「高度成長期」以降の話です。海外の途上国でも、世界中で急激に増えた人口を支えるために多くの森林に火をかけ、焼き畑農業と言う持続可能ではない農業形態で、農地を広げていったのでした。当然の結果として、焼き畑農業で開かれた農地は、やがて肥料分が枯渇し、収量が上がらなくなるため、結局は放棄されて砂漠化するのです。放棄された農地は、雨で表土が流され、もはや森林に戻る事も出来ず、不毛の大地だけが残るのです。G-グルアースで見ると、例えばアマゾン流域には、放棄された農地が、森林に刻まれた茶色ののアバラ骨の様に残されているのが観察できるでしょう。
断言しますが、ヒトは森を離れては暮らせない存在なのです。森の空気が吸えなくなったヒトは、無意識ながらストレスを感じ、中には「気がふれる」人達も出てくるのです。日々報道される、イジメや煽り運転や引きこもり族などのニュースに触れるたび、森を捨てた人間の愚行の結果を見る様で、ココロが痛むのです。投稿者は、還暦到達を期に田舎に家を建てましたが、田んぼやその先に見える里山を眺めながら、それらに癒される毎日を過ごしています。たまに、ブナ林等の自然林が残る鳥海山や各地の山々に登る趣味は、ストレスフリーな人生を約束してくれています。繰り返しますが、ヒトは森と離れては暮らせないのです。投稿者には、人々が退役後も、狭い都会に群れて暮らし続ける理由が全く理解できません。

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