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2019年8月27日 (火)

3649  環境学は総合学

投稿者は、50歳過ぎに早期退職し、やや自由時間が取れる企業に再就職する中で、改めて放送大学の大学院の門を叩き、環境学を学びました。しかし、一口に環境学と言っても、その間口は広く、森羅万象と言っても間違いではないでしょう。地球が今の姿を見せている事を確認するには、地球環境科学や地学、気象学、海洋学などを学ぶ必要があります。地球環境をかなりの程度支配しているのは、海洋や地上で暮らす各種の生物(微生物、植物、昆虫、動物など)ですが、それを学ぶには夫々の分野の知見を学ぶ必要もあります。
地球上で起こる気象などの諸現象を理解するには、いわゆる自然科学と呼ばれる各種の学問もある程度知っていなければなりませんし、人間が取る行動を理解し、予測するためには心理学や社会学もチェックしてなければならないでしょう。それらを手当たり次第に学ぶ中で、元技術屋として、投稿者に最も欠けていた知識は、実は生物に関する知識である事を思い知らされ田のでした。植物や昆虫や動物、ましてや微生物などは、投稿者の中ではほぼ中学時代の理科の知識で留まっていたのです。
しかし、放送大学の十数冊のテキストを勉強しながら、並行して国内外で進んでいた環境保全の取組み例を目撃しながら知識の肉づけを行ったのでした。例えば、ドイツにおける、風力や太陽光などの再生可能型エネルギーの普及への強力な意志、フィンランドやオーストリアにおけるバイオマスのエネルギー利用の拡大、インドや中国など発展途上国におけるバイオガス活用の意外との言える進歩、その他バイオ燃料などの実用例を見るにつけ、1周遅れどころか、下手をすれば2周遅れの日本の状況がもどかしく思えたのでした。
環境学が総合学である所以は、単に植物や微生物の何たるかを知るだけでは不十分で、それを利用するための科学・技術、仕組みを継続できる様な経済学の裏付け、新しい仕組みを社会に行きわたらせるための社会学の補強、更に言えばエネルギー密度の低い再エネを利用するための「運ばない工夫」と言うロジスティクス、激甚化する気候からの災害を緩和するための防災学などなど、数えあげればキリの無い知識を総合しなければ何も進まない点だと言えます。〇〇だけ、と言う「偉い」が間口が狭い学者が何人集まっても、環境悪化に対応する策は殆ど何も生み出せないでしょう。総合的な知識を利用して、環境負荷を小さくするに役立つ仕組みを生み出すのは、決して紙の上の学問や知識などではなく幅広い「知恵」なのです。

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