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2020年2月24日 (月)

3716 機能を売る2

3715の続きです。機能とはそもそも何かを時々考えます。機能は勝手に生まれたものではなく、よくよく考えると誰かの、何らかのニーズに基づいて生まれているでしょう。もし、何の意味もない機能があったとしても、誰もそれを使おうとはしないのでやがて消えてしまいます。進化論で言うところの「用不用説」を思い起こせば良いでしょう。ニーズのある機能を実現するには、形の有無に関わりませんが何らかの構造が必要です。例えば、釘を打ちたいという言うニーズに対しては、金槌という構造が提供する、一定の重さがある硬いもので釘の頭を打つという機能が定義できる訳です。
さて、企業の機能ですが、やはり市場に一定の割合で存在するニーズに応える製品なりサービスなりを提供する枠割があるのでしょう。その機能を提供するために、構造すなわち会社組織なり工場なりが必要となる訳です。しかしながら、3715の例ではありませんが、巨大化した工場はひたすら効率よくモノを大量に作り続け、それを市場に「押し出す」機能にまい進してしまった結果、市場のニーズから外れても、勝手に機能を発揮し続けるという盲目的な行動をしがちなのです。それは、兎にも角にも、工場は市場とは隔離された場所であることに最大の問題点があると思うのです。今や市場のニーズの把握は、自社の本社部門ではなく、大規模な流通業であったり、ネット販売業者だったり、市場調査専門会社に任されたりしているでしょう。もはや工場は、動き続けモノを生み出し続ける「馬車馬」と化しているというしかありません。
メーカーは、先ずは市場のニーズに正対して向き合わなければならないのです。理想的には、車は客が注文を入れてから車の生産に着手すべきでしょう、かつて洋服を作る際には、ティラーでの寸法取りから始め、その後布地の裁断、仮縫い+調整があり、最後に縫製が行われた様に、全ての製品がティラーメイドになれば、作り過ぎによる廃棄のムダも皆無になるでしょうし、製造の度に顧客のニーズの再確認ができるので、ニーズと工場機能を完全に一致させることができる筈です。
勿論、そうなればモノ造りの効率はガクンと悪化する事は避けられません。製品やサービスの単価が2倍になってもおかしくはありません。値段が2倍になれば、当然の事ながら消費者は購入機会を半分には減らさなければならいでしょう。しかし、その分消費者はお金を使う事に慎重になって、絶対に必要なモノやサービスだけを購入する行動になる筈なのです。この状況を俯瞰してみれば、結果としてモノやサービスの流通は半分になりながら、一方で市場を巡るお金の総量はあまり変わらないのです。それを受け入れることができるなら、豊かさはあまり変わらないままで、資源やエネルギーの消費(=環境負荷)だけは大幅に削減される社会の実現も夢ではありません。さらに続きます。

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