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2020年3月15日 (日)

3725 時間軸2

時間軸を気にするという事は、つまりは時間を追った変化率を気にするということでもあるのでしょう。例えば、今全てのメディアで話題の中心である新型ウィルスにしたって、もしその感染が稀で、患者数や亡くなる人が結構少ない病気であったなら、こんなにも注目を浴びる事もなく、単なる「普通のウィルス疾患」として扱われていたことでしょう。しかし、残念な事に今回の新型ウィルスは、強い感染力を示しています。なんと、症状が出ていない保菌者(ウィルスは菌ではないので正確には陽性者=保ウィルス者)からも感染させてしまうという強者の様なのです。
今や患者数は、時間を追って全世界でうなぎ上りの状況で、場所によっては時間の二次関数的に増加している国さえあるほどです。勿論、どのような感染症であっても、その患者数は正規分布かχ二乗分布、あるいはその中間の様になり、増加してもやがてはピークアウトすることは、過去の感染症の歴史が証明しているところでしょう。つまり、ある感染症や害悪が、危険なものであるかそうではないかの分かれ目は、結局は時間軸に対する患者数や死亡者数あるいは害悪の時間軸に対する多さ(高さ)だけが問題になるというここでの結論になります。
その意味で、多くの感染症と環境問題には似ている点がありそうだということに気が付きます。環境問題も19世紀の石炭力による第一次産業革命から2百年余り、その後20世紀に入ってからの石油・電力による第二次産業から見ても100年もたっていない「短い時間軸」の中で起こった急激な変化は、まさに産業による利便性や快適性と呼ばれるウィルスが、急速に感染し、蔓延しつつある状況だ、という比喩も成り立つと思うのです。しかも、その感染はどうやら止まってはいない様なのです。つまり、学者が言うところの第三次、第四次産業革命が興って、そこから発生する害悪の山がさらに高くなっているらしいのです。
ウィルスの害悪は、その強い感染力と及ぼす毒性(症状の重篤さ)によって生じ、環境悪化という害悪は、人間の欲望とそれを満たすための「未熟な産業」によって引き起こされると言えそうです。前者に対する対策は、感染力をコントロールするワクチンと症状を抑える薬の開発ですが、さて後者に対する対策は何があるのでしょうか。少なくとも、欲望を有効にコントロールする薬や方法はまだ開発されていないでしょうし、環境負荷を全く与えない産業というものも非常に限定的でしょう。自然の水や太陽光に依存している筈の農林業ですら、現代では大型機械や灌漑ポンプや化学肥料や農薬など、環境負荷の高い技術に頼りきっているのですから・・・。環境人間である投稿者の悩みは尽きません。

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