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2020年5月10日 (日)

3757 ISSの退役

ISS(国際宇宙ステーション)は、長い間人類の夢であり続けました。B国を主体に、世界各国の多くの宇宙飛行士や科学者を送り込んで、多くの宇宙空間での作業や無重力下の実験を可能としてきたのです。地上では実現できない完璧な合金を作ったり、重力下では合成できない薬剤を作ったり、植物やメダカなどの動物を無重力下で育てる実験などなどです。しかし、それらの実験の全てを実行するに当たっては、とてつもない金額の予算が必要だった筈です。何しろ、宇宙飛行士の往復の運賃だけでも、それこそ「天文学的」な額に上るでしょう。加えて、絶対に故障しない金やダイヤモンド並みに高額な機材が必要です。宇宙飛行士の滞在に必要な光熱費や食費などもバカにできないほど高価だと想像しています。
しかし、宇宙飛行士がISSから地上に持ち帰ったものは?と改めて問われれば、それらの研究成果が何か重要な民生品に利用されて、製品化されたなどという話は寡聞にしてついぞ耳にしたことがありません。成果主義という視点から見れば、これまでISSで費やされた予算の殆どが「無駄カネ」だったと切り捨てられても仕方がないでしょう。
一方で地上に目を転ずれば、世界中でコロナ禍で痛めつけられている現状があります。地上の問題の山積を放置して、これ以上見果てぬ夢である宇宙空間に無駄なお金を捨てるのは許されない「贅沢」だと思っているのは投稿者だけではないでしょう。ISSの最初のモジュールが打ち上げられてから既に20年以上経過しています。強い宇宙線や紫外線に直接晒されるISSは、劣化も進んでいるでしょうし、宇宙飛行士の安全という面でも問題がありそうです。
私たちは、ソロソロ見果てぬ宇宙への夢を捨てて、足元に山積している問題点の解決に向けて、国際協力もしながらしっかり取り組むべき時期に来ていると思うのです。これ以上子供たちの宇宙への夢を「煽る」べきではありません。そうではなくて、足元の(いわゆる環境問題を主とする)問題に着目し、それを解決するための知恵を出し合うために、社会の力を集中する努力を必要があるのです。ぜひ近い内にISS(宇宙アパート)を空き家にしたいものです。

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