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2020年7月 6日 (月)

3781  水害考

つい先日山を巡ったばかりの、九州(南部)が激甚な水害に襲われています。水害の度に湧き上がるのが、ダムによる治水論です。K磨川は、日本でも有数の急流としても知られていますが、水害に度々襲われる地域に共通するのは、川の最大流量に比して、流域面積が広いと言う特徴を持っている事だと見ています。例えば、先の阿武隈川の水害や度々水害を引き起こしている鬼怒川などが思い浮かびますが、鬼怒川上流には先の政権で白紙撤回されましたが、その後計画が続行され完成した八ッ場ダムがあり、完成後の鬼怒川流域の集中豪雨では殆ど災害が起こらなかったことから「ダム治水の勝利」とマスコミで持て囃されました。しかし、注意を要するのは現地で高さ100mもある八ッ場ダムをこの目で見て感じた事は、貯水量が少なそうという感想でした。八ッ場ダムの周辺は、谷は深いものの、川幅が狭く、面積X高さで考えても貯水量は限定的なのです。
先の鬼怒川豪雨でラッキーだったのは、ダムが完成直後であり、試験貯水の初期段階で、ダムが殆ど空だったという点です。もし、満水状態だったと仮定すれば、集中豪雨に合わせて慌てて放流しても、結局は間に合わず、実際の豪雨時点ではダムを守るための緊急放流を実行せざるを得なかった筈です。もし、球磨川の一支流の川辺川にダムが完成していたと仮定しても、今回の水害が防げたかは甚だ疑問なのです。
さて今回の球磨川や西日本豪雨や阿武隈川の水害です。確かに、水害列島であるこの国では、毎年予算を組んで、各地の大小の河川の堤防を補強してきたのは事実です。しかし、根本的な問題として、私たちは自然のままの河川で言えば「氾濫原」に家を建てて住んでいるという点を忘れてはならないでしょう。いくら堤防を高くして厚くし、それなりのダムを築いたとしても、結果として超えるを超えるほどの水量をもたらす集中豪雨に対しては、全く無力です。水害から命を守るためには、豪雨の度にハザードマップを頼りに安全な場所に避難するしか方法は無いのです。ハザードマップの危険地域の古い住宅に関しては、予めスクラップ&ビルドで、安全な高台への移住も進めるべきでしょう。人的被害で問題になるのは、寝たきりで動けない独居世帯や病院や高齢者の避難でしょう。仕方がないので、それらの人達に関しては、緊急避難の必要が無いように、予め2階以上の高い部屋に入ってもらうしか良い方法は無さそうです。水害列島でもあるこの国では、大きなダムでも高くした堤防で囲っても、絶対的に安全な場所など無いと、考え方を改めるべきでしょう。それにしても、昔からあったかどうか記憶が定かではありませんが、「線状降水帯」と言う水の爆弾の発生する頻度が上がっていると感ずるのは投稿者だけではないでしょう。集中豪雨の頻発は、どうやら温暖化=高温湿潤化のなせるワザの一つである可能性がますます高まっている様です。

 

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