« 3782 緑のダム | トップページ | 3784 水害考3 »

2020年7月 8日 (水)

3783 水害考2

最近の水害の原因として頻繁に耳にするのは、「線状降水帯」でしょう。かつては、水害の原因はもっぱら台風だった様に思い返していますが、ある時期以降は「主役」が交替してしまった感があります。その背景としては、2つあると見ています。一つには、温暖化傾向の中で、日本の南部の海水温が、年々上昇傾向にある事は間違いないでしょう。もう一つは、逆説的ですが、投稿者は偏西風の弱体化にあるのではないかと見ています。偏西風は、極を中心として、地球の自転に伴って生ずるコリオリの力によって生ずる強い西風ですが、温暖化に伴って極地域の気温が上がり、極から吹き出す風も弱くなってしまった結果、偏西風(ジェット気流)のスピードが低下し、その緯度も上がってしまった様なのです。
ジェット気流は、気象の変化にも大きく関わっていて、例えば低気圧や高気圧が西から東に移動する際の主な原動力にもなっていいるのです。ジェット気流が高い山(例えばエベレスト)にぶつかると、下流に渦が出来て、それが低気圧や台風の卵になるのですが、それが弱いと必然的に渦も弱まるでしょう。しかし、一度渦が出来ると気温の高い南の海でたっぶりと水蒸気が供給され、台風として発達もするのですが、ジェット気流が弱いとそれに流されにくくなり、動きも複雑となる「迷走台風」になり易いのです。また、梅雨前線についても、梅雨の末期には十分に温度の高かまった海水面からたっぷりと水蒸気が供給されるため、いわゆる線状降水帯が出来易くなるというメカニズムが生まれたのでしょう。
いずれにしても、温暖化は減速は可能かも知れませんが、もはやストップは出来ないでしょう。であるならば、私たちは来るべき水害時代に備えなければならないでしょう。例えば、濁流が堤防を乗り越えた場合でも、命だけは守れる様に、より高い場所に家を構える必要がありますし、かといって土石流が心配される様な山際や崖下には住むべきではないでしょう。百年単位で見ても、水害に襲われていない地域を地域の「ハザードマップ」をしっかり眺めて見定める必要があります。不幸にして、危険地域に家を構えている人たちは、水害の発生を前提に、日頃から非難訓練を何度も繰り返しておくべきでしょう。

|

« 3782 緑のダム | トップページ | 3784 水害考3 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 3782 緑のダム | トップページ | 3784 水害考3 »