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2020年8月11日 (火)

3808 猛暑考2

猛暑は人間だけに影響を与える訳ではありません。むしろ、それはホンの一部に過ぎません。例えば、農作物や植物です。樹木や植物も気候の変動に対応して、動く事は可能です。とは言いながら、植物自身が能動的に動く訳でありません。種子を鳥や動物に運んで貰い、移動した先で発芽する必要があるのです。従って、植物が動ける速度は多分数キロ/年程度だと推定されます。飛べる昆虫や、運動能力の高い動物は勿論それ以上動く事は出来ますが、何しろ植物の移動スピードが遅いので、それらに依存している限りにおいては、そんなに急いで移動しても仕方がありません。
一方で、温暖化が進む最前線を、温暖化前線と仮に呼ぶなら、その北上のスピードは年に10㎞ほどだと言われています。10年ではなんと100㎞、50年では500㎞に及ぶのです。500㎞と言えば、東京の気候が仙台辺りまで北上する勘定です。農作物も、勿論植物なので、温暖化の影響を直接受けるのですが、勿論温暖化に対応するための品種改良も行われてはいますが、対応が遅れているのが実情でしょう。例えば、イネは既に九州での夏場の高温に耐えきれず、米粒の白化などの生育障害を起こしています。
動物や昆虫などの生き物を眺めても、温暖化に対応しての北上が続いているのです。冬場の積雪が少ない地域にしか住めない筈のニホンジカやイノシシが、白神山地や東北の北部で目撃される様になってきました。冬場の積雪が減った結果、それらの動物が越冬できる様になってしまったからです。昆虫の北上も、特に目立ちやすいセミやチョウなどで良く目撃されています。投稿者が指標生物として注目している昆虫は実は「ダニ」なのです。ダニは、自身での移動距離は短き、代替わりのサイクルも短い上に、環境の変化に敏感であるが故に、指標生物としては理想的なのです。
生物と温暖化の関係で、最も好ましくないのは、生物の多様性が阻害されることでしょうか。日本は、いわゆる四季がはっきり分かれていると言う気候的特徴がある国ですが、これが東南アジアの様な蒸し暑い夏と、寒気が弱い冬と言う「二季」になってしまうと、春秋の気候に馴染んでいた植物や動物の棲む環境が消えてしまうでしょう。東南アジアの毒虫(蚊や毒クモなど)も越冬出来て、繁殖する事でしょう。同時に、それらが媒介する病気の蔓延も懸念されます。温暖化北上のスピードをどうやって減速させるのか、待った無しで全世界の知恵を結集させるべき時代に入ったと言うべきでしょう。やや不謹慎かも知れませんが、コロナによる経済減速もでさえも、これを逆手に取って温暖化減速の絶好の機会と捉えるべきなのです

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