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2020年9月 3日 (木)

3825 技術屋モジュール

投稿者は卒業したとはいえ、元技術屋なので、曲がりなりにも自分の中に技術屋モジュールが存在し、残っているはずです。そのモジュールとは、つまりはあるニーズを科学・技術の力を借りて、モノの形で実現するモジュールである訳です。例えば、投稿者は航空機の生産技術を生業としていましたので、設計された航空機の部品をある許容されたコストの中で、品質を保ちながら製造する仕組みを作らなければなりません。設計図と言うインプットにより、実際の部品と言うアウトプットを出す役割を担ったモジュールと言えるでしょう。
つまり、個人の中にある一つのモジュールは、あるニーズに基づいて、一定のインプットの条件下で、ある水準のアウトプットを出すものであると定義できるでしょう。それが、ハードウェア(一部にソフトウェアを含む場合があるが)の製品であれば、それが技術屋モジュールと言う事が言えるでしょう。
しかし、考えてみなければならないのは、ニーズ、インプット、モジュール、アウトプットそれぞれの質でしょう。そもそも、顧客からの滅茶苦茶な「わがままニーズ」に真面目に応え様とする技術は失敗するでしょう。それは、質の悪いニーズに応える悪い製品だからです。同様に、瞬間的に爆発するような「ブーム」によって引き起こされるニーズも、質の悪いニーズと言えます。
一方で、質の悪いインプット(設計図)も、下流に悪い流れを呼び込みます。過去に起こった、多くの事故は、かなりの割合で設計ミスに起因するものも含まれていた筈です。表面に出るミスは、リコールと言う形で公表されますが、水面下には多くの未公表の事故が隠れているのです。また、質の悪い製造(生産)技術も、質の悪い製品を生み出します。しっかり定まってはいない工程、未熟な作業者、製造設備のメンテ不良、不十分な検査、などによって不良品が工場の外に出てしまうのです。
しかし、近年この技術屋モジュールに新たな質判断の基準が加わっています。それは、持続可能性と言う基準です。素材の継続的な調達の保証、製造と製品使用中に掛かるエネルギー消費量、製造工程中と製品使用後に発生する廃棄物の適正な処理など、その製品が環境に与える負荷(インパクト)が、如何に低いかが問われる時代になったのです。その意味で、一例ですが、使用中の環境負荷(化石燃料の消費率)が、鉄道に比べて1桁高い航空機は、やがて淘汰されるべき交通機関だと断言できます。これが、投稿者が50歳の頃に航空機の技術屋を卒業し、環境屋になった所以でもあります。

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