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2020年11月12日 (木)

3848 水素社会は来ない

このタイトルもこのブログですでに取り上げてはいますが、最近水素社会の話題がマスコミにかなり頻繁に登場します。先駆者と言えるTヨタ自動者は、時代に先駆けて早々とFCV(水素自動車)を開発してしまったので、水素社会の旗振りをせざる得ない立場だとは思います、しかし、冷静に眺めてみるといくつかの障害が横たわっている事に気付きます。例えば、1)水素をどうやって(どんなエネルギーを使って)作るのか。2)コストはEVと競合できるのか。3)水素インフラをどうやって拡大するのか。4)可燃ガスをボンベに入れて動く車に搭載する危険性をどう回避するのか。などなどです。
更に詳しく言えば、1)は完全な再エネを使って水の電気分解を行って手に入れない限り、炭素フリーエネルギーとは呼べない「まがい物」になってしまいます。現状は、主に石油改質法での水素製造ですので、プロセスからは大量のCO2が出ます。2)EVでは再エネ電力をそのまま動力源として使えますが、水素は先ずその再エネ電力を使って水素を作って、更にそれを、多分化石燃料を使うタンクローリーで流通させる必要があります。つまり、EVよりエネルギー単価が安く炭素フリーになるはずなど無いのです。3)インフラの拡大には、ユーザーの拡大が同時並行で進まなければなりません。しかし、スーパーカー並みにバカ高いMiraiの価格を、今の1/10まで下げられるとも思えませんので、FCVの普及は遅々として済まないでしょう。従って水素ステーションが増えるスピードも遅く、大都市近郊やTヨタの息が掛かっている地域に限定されるでしょう。4)では、現状水素は高圧(100気圧以上)に圧縮して、炭素繊維でグルグル巻きにした金属タンクに入れて車載しています。水素吸蔵合金に水素を吸わせればかなり安全なのですが、これは重い割に吸蔵能力が低く(航続距離が短く)、全く実用的ではありません。FCVが一旦事故を起こせば、ガソリン車よりさらに危険な「爆発事故」となるでしょう。絶対にタンクが壊れない様にするためには、戦車の様に頑丈な(重たい)車にするしかないのです。
いずれの障害も10年や20年で解決するとも思えませんので、投稿者の結論は「水素時代は来ない」です。少なくとも水素自動車時代は来ないとの確信は持っています。

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