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2020年11月24日 (火)

3854 エネルギーの熱利用

エネルギー問題では、とかく電力をどうやって得るかと言う問題だけがクローズアップされがちです。つまり、化石エネルギーを使ってCO2を出しながら発電するのか、あるいは再生可能型のエネルギー源で作り出すのかと言った論争です。しかし、考えてみれば、電気の形でエネルギーを使うのは、例えば動力利用やOA機器や照明のための電力程度であり、多くの部分は熱としての利用であることに気が付きます。工場でのプロセス加熱、冷暖房、給湯、調理などなどで、我が家の分析では、75%以上は(カロリーベースでは)熱利用となっていたのです。つまり、日々の入浴や給湯、冬季の暖房、短い期間ですが夏季の冷房、調理のためのLPGや電気調理器などにおける熱エネルギーとしての利用が殆どで、照明やテレビなど電力でなければならないエネルギーの割合は10%に満たない程度だったのです。
ならば、エネルギー問題は電力問題ではなく、「熱源問題」であると言い換えができると思うのです。我が家では、ペレットボイラを入れてあるので、熱源としては、太陽熱とペレットボイラで殆どを賄い、調理と非常時のバックアップ用で少量のLPGを使っている程度となっています。寒がりの連れ合いは補助的に、エアコンや電熱暖房機も使っていますが、それは急に冷え込んだ日などに限定されています。
一方で、金額ベースでは、当家のエネルギー毎の割合は、電力:ガス(LPG):ペレット=6:4:3程度となっていて、電力はやはり高価なエネルギー源であることも分かります。北国の冬場は別にして、太陽熱は有効な熱源である事は間違いありません。太陽熱は簡単な仕掛けでお湯に変換する事ができます。リアルタイムで太陽熱を利用するには「ソーラーウォール」と言う、黒く塗った熱箱を設置すれば、80℃程度の温風を得ることもできます。事実、ある工場では太陽熱の利用により、年間の光熱費を半分程度まで低減させた例も報告されているのです。我が家の場合、ぺレットボイラだけで100%の給湯を行うとした場合に比べ、4㎡の太陽熱温水器でその4割程度を補っている計算になります。
見回してみれば、身の周りには低温度の熱源が結構見つかるものです。低い温度は低いなりに利用価値がありますので、石油やLPGが発生する1000℃を超える高温で蒸気を発生させ、それでタービン発電機を回して電気を起こし、発生熱の6割近くを煙突や海水に捨てると言う「効率のムダ」を考えると、全く頭が痛くなります。一方、熱を熱として直接利用する場合、変換しない訳ですから効率100%の達成が可能なのです。

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