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2021年1月13日 (水)

3873 物流

何時の頃からか、この国の物流は鉄道輸送からトラック輸送に比重が移ってしまいました。しかも、JITの考え方が普及した結果、各地の在庫量はドンドン削られていったのでした。つまり、高速道路網が整備され、それを使って、さながらモノが体を流れる血液の様に、絶え間なく切れ目なく運ばれる仕組みが構築されていったのです。翌日に陳列棚に並ぶべき商品は、夜間にトラックで運ばれ、早朝に消費地に入るのです。その結果、流通業は大きな倉庫を準備して、モノをストックする必要がなくなって、SCやスーパーのバックヤードに短期のストックを持つだけでOKと言う物流システムが完成したのでした。
しかし、今回の様な雪害(災害)で、高速道路が寸断されると、その瞬間からサプライチェーンの崩壊が始まるのです。血管の中に、コレステロールや血栓ができて、血流が滞ると私たちの体の組織は、直ちにダメージを受け、最悪の場合は壊死してしまいます。各SCやスーパーや小売店の短期ストックなど、1週間はとても持たないでしょう。コンビニに至っては、1日で商品棚が空っぽになってしまう筈です。1970年代に石油の輸送が産油国のストライキ?で滞り、いわゆる「油断」による石油ショックを起こしましたが、物流の滞りは「物断」を起こしてしまうのです。
今回の豪雪でも、高速道路上で多数の車のスタックを引き起こしましたが、もし早期に高速道路を閉鎖したとしても、溢れたトラックの列が国道に流れるだけで、それはもっと深刻な動けない車列を作り出すだけでしょう。その結果、除雪車は勿論、緊急自動車さえも動けなくなり、結果全ての社会活動も麻痺してしまう結果をもたらすだけなのです。便利さだけを追い求める今の物流システムは、他方では災害には非常に脆いものであることが、今回の豪雪によっていみじくも暴露されたと反省し、なるべくモノを運ばないで済む、つまりは「地産地消」を推進する様な社会システムの改革が求められていると思うのです。これは社会の進歩でもなんでもなく、社会システムの少しの後退ですので、私たちはその様な時代を過去に経験してもいますので、その変更にはリスクも殆どないのです。

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