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2021年1月17日 (日)

3875 ネガワット発電所

言葉には流行り廃りがあるもので、「ネガワット」と言う言葉が流行ったのは大分前の話になってしまった様です。とはいえ、この言葉の持つ意味は、目減りするどころか、ますます重みを増しているとさえ言えるでしょう。そもそもネガワットとは、「負の電力消費」つまりは、省エネで減らす事ができた電力の意味ですから、ネガワット発電所とは、工場なり各家庭が、例えば1割の省エネを実現した場合、さながらその省エネ量に見合った発電所が新たに生まれたのと同様の意味を持つからです。つまり、現在の快適な生活を支えるために、電量消費量が増えればそのまま新たな発電所を建設すると言う考え方を改め、先ずは徹底的な省エネの励行から始める訳です。
1970年代の半ば、この国の電力消費量は今の丁度半分だったのでした。現在より人口は1割ほど少なかったとはいえ、一人当たりで今の半分ほどの電力を使いながら、それほど「酷く質素な生活」を送っていた訳ではなかったと振り返っています。庶民にも、それなりの家電がや自家用車が普及し、若者はバイクを乗り回していたのでした。
とは言いながら、便利で快適な生活にすっかり慣れてしまった私たちが、果たしてエネルギー半分の社会に戻れるのかは疑問が残ります。エネルギー半分の社会とは、現在のエネルギー消費行動2回を1回に減らすか、あるいはエネルギー消費する時間を半分に減ずるか、と言う行動を全員が取る必要があるのです。勿論、旅行の頻度も、移動距離も、宅配便を利用する回数も全て半分に減らす必要があります。24時間営業は全て取りやめ昼間営業を基本とし、放送なども夜間は休止するなど、眠らない社会活動も全て半分以下に減らす必要もあるでしょう。
この様な生活は、実は人間らしいライフスタイルであることは間違いないでしょう。昼は活動し、夜は眠る事によって、健康的な体や心のバランス(ホメオスタシス=恒常性)が保てるからです。つまり、先ずは夜は眠るのだと言う人間らしい生活スタイルに戻るだけでも、結果としてエネルギー半分の社会に戻り、原発や火力発電所も不要となる、「巨大なネガワット発電所」が手に入るとも言えるでしょう。

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