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2021年2月15日 (月)

3896 木材の多面的な用途

これも以前に取り上げた内容だと思いますが、重要なので再掲しておきます。投稿者なりの分類では、木材(やバイオマス)の用途を5Fと1Cに分けて考えます。
木材利用の5Fとは、
1. Food(食品):加食の部分⇒シロップ、キシリトールなど
2. Fiber(繊維・素材):紙や木材など
3. Feed(飼料):家畜の粗飼料など
4. Fertilizer(肥料):森林腐植など
5. Fuel(燃料):薪燃料、炭、チップ、ペレットなど
であり、一般的にはこの順番で価値(価格)が下がっていきます。
また1Cとは、木材に含まれる有用な化学成分(Chemical)の事を指し、例えば、香木から得られる香料や、針葉樹から得られるツヤ酸、ヒノキチオールあるいは、タンニンなどが挙げられます。単価的には、Food以上となる場合もあります。
いずれにしても、現状では紙や木材だけの単独利用では、経済的に引き合わないので、国産材は徐々に敬遠され、時には違法伐採も含まれる様な安い輸入材に頼る結果になっているのです。しかし、木材を多面的に活用し、かつ前工程の廃棄物を次工程の原料として活用する、いわゆるカスケード利用(多段階)で利用し、最終的には燃料=エネルギーとして熱エネルギーとして利用できれば、国産材でも経済的に十分見合う勘定が成り立つのです。
しかし、現状では森林業は樹木を材木(建築用材)としてしか評価しておらず、一方で製紙業界では、木材を重量当たりのチップ価格としてか見ていないので、木材の単価は低いままで市場価格に抑え込まれてきたのです。しかし、いくつかの樹種では、樹皮に多くのタンニンが含まれ、上手く抽出するとかなりの価値を生むことが知られていますし、ヒノキやヒバなどの針葉樹からは有用な化学物質も抽出できるのです。工法を開発して、木材としての組織を壊さず、蒸気や圧力を利用してこれらの物質を抽出し、材は材として利用ができれば、ざっと樹木の価値は2倍以上には跳ね上がるでしょう。勿論、不要な部分は最終的には燃料などとして熱回収すれば、樹木をほぼ100%利用し、価値を回収できるのです。樹木から、例えばトン当たり2万円以上の価値が引き出せれば、林業は持続可能な産業として十分成り立つでしょうから、今後若者を引き付ける産業ともなり得ると見ています。

 

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