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2021年3月31日 (水)

3917 ボトルネック2

ボトルネックは、何も地政学的なものに限った話ではありません。経済活動を見回せば、例えば希少な資源などでもボトルネックが多く存在する事が分かります。例えば、偏在する資源としては石油やレアアースなどが挙げられますし、一方で大規模な製造設備を必要とする製品としては半導体を使った部品、つまりはCPUやメモリーや太陽光発電パネルなどが挙げられそうです。
社会の経済効率を追求した場合では、勿論製造設備を大規模にして、量産効果を狙う方向なのですが、例えば自然災害や生産設備の故障や工場火災などが原因で、生産・供給がストップしてしまった瞬間から、関連する産業や社会活動でさえギクシャクし始めるのです。それは、取りも直さず社会全体としてのストックが極限まで省かれ、在庫を持たないJIT生産こそがベストだというTヨタ神話が、社会の隅々まで浸透してしまっているからなのでしょう。
中東の運河が1週間ばかりフン詰まりを起こしてしまっただけで、ある工場では原料や半製品の供給が止まって、短期間の操業停止になるかも知れませんし、ショッピングセンターではいくつかの商品の棚が空になってしまうかも知れません。コロナの流行で、消費が少し落ち込んでいたのが、少しは助けになった可能性はありますが・・・。
ボトルネックの解消には、そもそものネックを太くする方法も考えらますが、現実的な策はバイパスルートを設けておくことでしょうか。例えば、アジアと欧州の交易について言えば、一定の割合で鉄道便を混ぜておくとか、温暖化もあり夏場であれば北極海ルートの利用も現実味を帯びてきています。何より、今回のスエズ運河事故の教訓は、大は小を兼ねないというものであった事は銘記すべきでしょう。もし、今回事故を起こしたコンテナ船が、あれほど大きくない船体であったなら、座礁からのサルベージ作業はたぶん一晩程度で済んでいた筈なのです。巨大な工場や輸送手段は、効率が良い反面、実はボトルネックを起こす元凶でもあるのです。

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