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2021年3月23日 (火)

3914 OODAの時代

このタイトルでは一度位は書いた様な気もしますが、おさらいのの意味でも再度書いておきます。その前に、1990年代に不確実性が高く予測のしにくい時代の象徴として、VUCAという言葉が流行ったことがありました。自然災害の多発や新型コロナなどもあり、最近再度このVUCA:「Volatility:変動性」、「Uncertainty:不確実性」、「Complexity:複雑性」、「Ambiguity:曖昧性」が脚光を浴びてきた様な気がします。
確かに、比較的最近にSARSやMERSは経験した人類も、今回の新型コロナの全世界の及ぼしたインパクトは、殆ど予測不能だったでしょうし、従って対処も後手後手に回ってしまったのでした。増してや、このウィルスは次々に「変異株」を作り出して、「Volatility:変動性」、「Complexity:複雑性」を増加させ続けてもいます。
その様なVUCAをまとった諸現象に対処するプロセスとしてはOODAしか無いと思うのです。継続的改善に向けては、これまではいわゆるPDCAサイクルが定番でした。このサイクルは、P:Plan(計画)、D:Do(実行)、C:Check(評価)、A:Action(改善)を繰り返し、商品や品質の管理を計画的かつ継続的におこなうものです。計画通りに改善を進めるため、長期的な戦略でメンバーにも共有されやすいというのが特徴です。
それに対してOODAは、O:Observe(観察)、O:Orient(仮説を立てる)、D:Decide(意思決定)、A:Action(行動)を「短期間」で繰り返していくため、OODAループとも呼ばれます。先ず最初のO:観察とは、先ずは出来るだけ多くの事実やデータを観察により積み重ねるステージです。次のO:仮説を立てるでは、事実やデータに基づいて、今何が(どんな原因で)起こっているのかという仮説を立てるステージです。勿論、この仮説に誤りがあると次のステージの意味も失せてしまいます。その正しかろうと思われる仮説を受けて行動すべきことをD:決定するのです。意思決定後は、A:行動あるのみです。PDCAサイクルは、合理的に見えますが、Pの計画を立てる前に、事態を分析するというステージが抜けているのか欠点とも言えるサイクルだと思うのです。加えて、改善が生まれるのが、例えばCAサイクルの完了する1年後になってしまう場合も多いのです。
一方でOODAサイクルでは、仮説さえ立てられれば、決定や行動のステージには速やかに進めるでしょう。つまり、サイクル時間を短くできるメリットがあるのです。勿論、仮説の信頼性は非常に重要です。正しい決定のためには、正しい(分析と)仮説を立てる事が必須だからです。この国では、いわゆる官邸主導や閣議決定という決定プロセスが先ずあって、それにお役人が理屈を後付ける様なプロセスが横行しています。そうではなくて、正確な分析に基づく、正しい仮説が無ければ、決定などすべきではないのです。新型コロナも1年以上時間が経過し、事実やデータがかなり積み上がってきましたが、まだ納得できそうな仮説や、終息に向かうためのシナリオが明確には見えていない様な気がします。この国のシステムである立法=国会審議やそれを回すために、優秀な官僚が多大な準備時間が取られる、今の政治システムはPDCAにはそれなりに適しているのでしょうが、OODAには全く不向きであるとしか言えません。OODAは、人数を絞った優秀なメンバーで構成されるタスクフォースチームによってのみ、効率的機能するからです。続きます。

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