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2021年4月 6日 (火)

3923 ある人生6

<海外奔走時代1:米国>
英会話の力をつけておこうと思い、30代の10年間ほどは毎週1回定時後に、会社が斡旋する英会話教室に通っていました。最初の内こそフルメンバーの十数人が集まるのですが、メンバーはやがて一人抜け、二人抜けして、数回の教室後は数人まで減ってしまうのが常で、結果として少人数になり、講師と色んなトピックスについての深い話が出来る様にもなっていきました。ある年、会社で受けたTOEICの試験が(問題が簡単な年で?)たまたま良くできたのをきっかけに、会社には海外要員として認識された様でした。造船時代にも3回ほど海外出張はありましたが、いずれも1,2週間という短期でした。しかし、B777の派生型機の開発でのB社への派遣・駐在は1年に亘ったのでした。新たに開発する大型機の派生型機の開発で、設計チームに帯同する生産技術チーム(DBT)の一員として米国のシアトル近郊で暮らす事になったのでした。
米国は消費大国でした。街の郊外には、いわゆる大規模な「モール」があり、倉庫の様な巨大なスーパーや外食産業などが多数林立し、お金さえあれば何でも手に入ると言った社会でした。当然の事ながら、多量のごみが出ます。それらは全てごちゃ混ぜにして捨てられますが、最終的には砂漠に運んでそこに掘られた巨大な穴に埋め立てられるのです。また中西部に出張に行くと。飛行機からは地上に広がる無数の水玉模様が見えました。ピボット農業と呼ばれる、円形の農場が広がっているのです。それぞれの農場の直径は1㎞ほどあり、その中心には井戸があって、汲み上げた地下水を半径500mのアーム状のスプリンクラーをゆっくり回して、灌漑するのです。当然の事ながら、余分目に潅水しますから、作物に吸収されなかった水は、やがて蒸発してしまいます。地下水には、それなりの濃度で塩類が解け込んでいるため、水の蒸発後には地表に塩類が蓄積するのです。この量が多くなると、その土地は最早農地としては使えなくなるのですが、これがいわゆる「塩害」です。この様にして放棄された「茶色い水玉」となった農地が、緑の水玉の間に点々と広がっていたのです。この国の大量消費、大量廃棄社会は、このピボット農業も含め、決して持続可能ではないと感じたものでした。

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