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2021年5月20日 (木)

3944 環境法

ついでながら、国(行政)の専権事項として、立法についても少し触れておきましょう。投稿者が理解する限りでは、法律には二種類あると思っています。一つは、各種の規正法です。これは、誰かが行った、おるいは行おうとしている反社会的な行動を規制し、あるいは罰則を科すものです。環境法で言えば、廃棄物処理法や水質汚濁防止法や大気汚染防止法などが例示出れますが、今ある環境を荒らす事を防止するという意味では、自然公園法などの各種の保全法も規正法に位置付けるべきでしょう。
もう一つは、将来の方向性を決める法律である「基本法」などが挙げられます。これは、将来のあるべき姿を示す法律で、環境に寄せて言えば「環境基本法」がこれに当たるでしょう。しかし、投稿者の知る限り、この国の法律の枠組みは圧倒的に規正法の集まりであり、基本法と呼ばれる法律は本当に少ないと感じています。ネットで調べ見ても、基本法と呼ばれているのは50個程度に留まっているのです。しかも、この国の基本法は抽象的な表現に留まっているものが殆どで、数値目標などの具体的な目標に言及しているものはたぶん皆無でしょう。
つまり、先ずは基本法という逃げ道を作っておいて、具体的な数値目標などについては、外圧や世論に押される形で、別途関連法を作るか、あるいは省令などの形で「後付け」のアリバイ作りをするのが、この国のやり方であり続けているのです。従って、例えば政治家が外圧に押される形で、数値目標や達成期限を口にしても、それはあくまでも努力目標であり、口約束の範囲を出ない「コメント」に留まる訳です。
取り分け環境に関連する政治公約や法律は、被る害悪が「急性ではない」という理由と、政治的には経済政策などより優先度が低いという理由によって横に追いやられるケースが多くなる傾向にあります。だからこそ、温暖化が問題になってから長くなっても、石炭火力を建設したり、マイクルプラスチックによる海洋汚染が問題になっても、プラスチックの製造や使用に規制を掛ける事が出来ないでいるのです。出来たことと言えば、レジ袋の有料化という「焼け石に一滴の水」
の法令(容器包装リサイクル法の一部)だけという寂しさです。数値目標のある、強力な基本法が作られるのは、この国では「百年河清を待つ」しかないのでしょうか。

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