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2021年6月15日 (火)

3952 バイオ燃料考

ミドリムシのサプリで有名になった企業が、ミドリムシからバイオ燃料を抽出し、ジェット機での燃焼試験を成功させたようです。これは一つの正しい方向だと思います。微生物が、水と太陽光とCO2を使って合成した炭水化物=バイオ燃料の原料は、それを燃焼させても理論上大気中のCO2は増加させないのです。ですから、航空機の様に「電動化には馴染まない」インフラは、当面この様なバイオ燃料で動かすしかないからです。
問題は、生産量とコストです。太陽光を使う限りにおいては、先ずは広い面積を持つ「水面」を確保する必要があるでしょう。残念ながら、ミドリムシは淡水に生息する微生物ですので、海面では役に立ちません。その意味では、狭い国土のこの国では適地が余り広くなさそうです。もし、おある大きさの淡水湖をこの目的で利用しようとしても、既にそこに棲息する生物の生態系を破壊する恐れもあり、かといって新たに人工の湖水を作り出すにも同様に生態系の破壊問題が付きまといます。
決定的な解決策にはつながらないかも知れませんが、休耕田をこの目的のために転用するのも一つの考え方ではあります。雑草を生やしておくよりは、ミドリムシを育てた方が土地利用としては良いに決まっているからです。
バイオ燃料の量の確保問題に関しては、「節約」にしかる良いアイデアは見つかりそうもありません。無駄使いを防ぐ方法は一つしかありません。価格でコントロールするのです。化石燃料には、目が飛び出る様な税金(炭素税)を課して値段を非常に高く設定し、一方でバイオ燃料にはささやかな炭素税を掛ける訳です。それにしても、バイオ燃料の製造コストは高いので、たぶん燃料価格としては、バイオ燃料が今の2倍以上程度、化石燃料に関しては思い切って10倍程度になる様に税金で誘導するのです。その結果、不要不急の燃料消費は、たぶん今の半分程度には抑制可能となるでしょう。つまり、欧州への旅行パックが20万円以下程度であれば、それを利用する人も多いのでしょうが、それが一気に40万円を越えるとなれば、庶民レベルでは旅行の頻度も下げざるを得なくなる筈なのです。国際便の便数も、結果として現在の(コロナ前の)半分程度に減便せざるを得ないでしょう。しかし、減便と値上げで多少の不便さは残りますが、コロナ渦中の現在に比べればそれでも天国の様なものだと言えます。

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