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2021年7月13日 (火)

3963 異常降雨2

テレビに流れる静岡や山陰の豪雨のニュースを何気なく見ていましたが、それがアッと今にお隣の山形県へ飛び火し、翌日にはここ秋田でも集中豪雨に見舞われました。これは、勢力を強めつつある夏の高気圧(太平洋高気圧)の縁を回る様にして供給される、湿った暖気がもたらす、いわゆる「梅雨末期」の豪雨の様なのです。しかしながら、各地で「観測史上最多」を記録し続ける豪雨の背景には何か根本的な(地球規模の)異常現象が隠れていそうです。
勿論、地球規模の温暖化傾向の中で、近年日本近海の海水温も上昇し続けているのは最大の原因でしょう。暖かい海水面からは、大量の水蒸気が供給され続けるからです。しかし、それだけでは、この異常な豪雨を説明しきれていない様に思われます。地上の高温多湿の大気によって、厚い積乱雲群(規模の大きなものは線状降水帯と呼ばれます)が発生するためには、必ず上空の寒気団とのセットが必要となるからです。これに関連て、公開されている250hPaの上空の気流図を眺めていて気が付いたのは、遠く離れたバレンツ海(北極海の一部です)から南下し、中緯度の偏西風に合流して日本に流れてくる冷たい(と思われる)気流が認められる点です。この時期の偏西風は弱いので、かなり複雑に蛇行はしているのですが、確かに日本上空に入り込んでいるのです。
その寒気は、「週間寒気予報」の画面でも確認できます。つまり、北極気団が十分に冷たく、偏西風がしっかり吹いていたこれまでであれば、梅雨はシトシト雨が続き、たまに豪雨が観測されたとしても、大きな災害を起こす事無く梅雨明けにつながったのでしょうが、近年は前述の様に偏西風の複雑な蛇行が増えた結果、思いもよらない遠くのバレンツ海からの寒気が入り込み、結果としての「史上稀にみる豪雨」が頻発する様になったと想像されるのです。
人間の大自然、取り分け気候変動に対抗する力は、それほど大きなものではありませんが、少なくとも「史上稀に見る異常気象」を前提とした、河川など公共工事の在り方や人々の避難行動を考えて行かなければならない時代に入った事は間違いないでしょう。それを認めなければ、自然災害多発時代にあって、痛ましい災害関連死が増え続ける事を回避する事は出来ないでしょう。

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