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2021年9月21日 (火)

3987 オーバーシュート

天体の運行、例えば地球の自転、公転や月の満ち欠けを含み、多くの自然現象や自然のシステムはある幅の「周期」と「振幅」を内在しています。植物は、まさに1年周期である季節に完全に連動していますし、それに依存する多くの生き物も同様でしょう。人間が作る社会も、その意味で生き物であるヒトが形成するシステムであると言う意味で、ある種の周期を内在しているのでしょう。よく言われる社会の周期の例として、景気の変動(30年周期説など)が挙げられます。確かに、数多くの学者が、色々な理論を展開して、景気に周期が存在することを訴えています。
ここで取り上げたいのは、種々の周期のサイクルには、何らかの(或いは複数)のファクターが関わっていて、それがサイクルを加速したり、あるいは減速したりして、波を作り出しているという原則です。例えば、地球の季節は、たまたま地軸が23.5度程度傾きながら、しかも自転しながら太陽の周りを公転しているというファクターに支配されて、太陽光の受け方が季節に緯度によって大きな差が生まれる事になります。一方で、生き物が関わる周期(或いは振動現象)には、生き物のDNAに刻まれているであろうファクターによって生ずる場合も多いでしょう。例えば、ある生き物の個体数です。DNAは、その存続のために個体数を増やそうと働くのですが、一定以上増えてしまうと、存続のための個体数を残して、さながら仕組まれた様な大量死を引き起こすのです。
いきなり、工学の話になりますが、自動制御の概念にフィードバックという用語があります。系の変化量を検知して、それがある限度を超えない内に、マイナス(あるいはプラス)の制御信号を出して、目的量の振れ幅を許容範囲内に収める操作を指します。自然界でも、多くの場合は同様の作用が組み込まれているのですが、それが時として「暴走」していまう事があります。自動制御で言うところの「おアーバーシュート」です。それが限度を越してしまうのが「暴走」なのです。オートマ車の暴走事故ではありませんが、暴走は悲劇的な結果を引き起こす場合が多いのです。今地球は、人間が引き起こしたファクターによる温暖化の登り坂に差し掛かっています。遅蒔きながら、かつ不十分ながら、人間社会は温暖化にブレーキを掛けようと藻掻いては居ますが、もしかすると今はオーバーシュート(ついには暴走)過程の入り口に差し掛かっている可能性もあるのです。温暖化の「暴走」が引き起こす悲劇は、あまり想像したくはありませんが、人類にも多くの生物にも多大な犠牲を強いずにおかない事は間違いないでしょう。

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